「こんなにたくさん薬飲まんといかんの?」
薬局で時々患者さんや患者さんの代理の方から聞かれるセリフです。
実際、病院で処方される薬は、今回は漢方薬を除いてのお話としますが、複数の種類の薬を一度に処方されるケースが多いです。
では、なぜたくさん処方されているように思われるのでしょう。
複数の薬の錠剤やカプセルを見て、「たくさん」と思うには、その比較対象が何かあるはずです。
例えば、風邪で病院を受診して薬が処方され、薬局でお薬をもらうとします。
おそらく、こんな感じ↓で薬を服用することになります。
A錠:1日3回 1回1錠ずつ
B錠:1日3回 1回1錠ずつ
C錠:1日3回 1回1錠ずつ
D錠:1日2回 1回1錠ずつ
E錠:1日2回 1回1錠ずつ
Fうがい液:1日数回
これだけで6種類の薬を服用することになります。これ、たくさんですか?
では、風邪をひいてドラッグストアで風邪薬を買うとしましょう。
薬剤師か登録販売者が、あなたの症状やその他の情報ををお聞きして、それに見合ったお薬をご提案いたします。
例えば、ルルアタックEXという製品を紹介されたとします。
この製品はこんな感じ↓で服用することになります。
ルルアタックEX:1日3回 1回2錠ずつ。
これだと1種類の薬を服用することになります。これは、たくさんとは言わないですね。
ここで、病院で処方される薬と市販されている薬で比較対象ができました。
風邪で病院より処方された薬は、1日に合計13錠服用するのに対し、市販されている薬は1日に6錠だけの服用です。
なぜ、このようなことになるのでしょう。
例外はありますが、病院で処方される薬の多くは、1つの製品に1つの薬の成分だけを含みます。(最近では2つの成分を含むものも増えてきましたが、これは長期的に服用を続ける必要のある薬がほとんどです。)
これを踏まえて、さきほど処方された薬の成分の数を数えると、飲み薬ABCDEの5種類で、5つの薬の成分と、うがい薬Fに含まれる1〜2種類の薬の成分を合わせて、6〜7種類の薬を1日に使用する計算です。
ドラッグストアで購入するルルアタックEXの場合は、この製品メーカー第一三共ヘルスケアの製品ページによると、1つの製品に8つの薬の成分が含まれていることが書かれています。
つまり、8種類の薬を1日に使用する計算です。
おそらく、病院で処方される薬がたくさんに見えるのは、錠剤やカプセル剤など、製品の種類が複数あるからであって、市販される薬のように1種類の錠剤やカプセル剤だけの製品とは異なるから、見かけ上の比較対象による感覚なのだと思います。
同じ風邪に使う薬でこのような違いがあるのは、お医者さんが処方する薬は、その成分ごとに1日に服用する回数や用量を患者さん1人1人に応じてオーダーメイドするためです。
成分ごとにオーダーするためには、1成分だけの製品で組み合わせることができる方が都合が良いのです。
これは、風邪の薬だけではなく、他の病気に処方される薬についても同じことが言えます。
いろんな目的で薬を使う場合には、それぞれの成分の1日服用回数が異なったり、1つの成分の用量を細かく調節したりする場合があるので、1製品1成分を組み合わせることで処方が組み立てられるのです。
製品ごとに飲み方が違ったり、飲む薬の種類が多くなるのにはこのような理由があるのです。
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薬の話 目次へ
※内容にはPh.ソラトモ個人の見解が含まれることをご了承ください。
ソラトモでした。
薬局で時々患者さんや患者さんの代理の方から聞かれるセリフです。
実際、病院で処方される薬は、今回は漢方薬を除いてのお話としますが、複数の種類の薬を一度に処方されるケースが多いです。
では、なぜたくさん処方されているように思われるのでしょう。
複数の薬の錠剤やカプセルを見て、「たくさん」と思うには、その比較対象が何かあるはずです。
例えば、風邪で病院を受診して薬が処方され、薬局でお薬をもらうとします。
おそらく、こんな感じ↓で薬を服用することになります。
A錠:1日3回 1回1錠ずつ
B錠:1日3回 1回1錠ずつ
C錠:1日3回 1回1錠ずつ
D錠:1日2回 1回1錠ずつ
E錠:1日2回 1回1錠ずつ
Fうがい液:1日数回
これだけで6種類の薬を服用することになります。これ、たくさんですか?
では、風邪をひいてドラッグストアで風邪薬を買うとしましょう。
薬剤師か登録販売者が、あなたの症状やその他の情報ををお聞きして、それに見合ったお薬をご提案いたします。
例えば、ルルアタックEXという製品を紹介されたとします。
この製品はこんな感じ↓で服用することになります。
ルルアタックEX:1日3回 1回2錠ずつ。
これだと1種類の薬を服用することになります。これは、たくさんとは言わないですね。
ここで、病院で処方される薬と市販されている薬で比較対象ができました。
風邪で病院より処方された薬は、1日に合計13錠服用するのに対し、市販されている薬は1日に6錠だけの服用です。
なぜ、このようなことになるのでしょう。
例外はありますが、病院で処方される薬の多くは、1つの製品に1つの薬の成分だけを含みます。(最近では2つの成分を含むものも増えてきましたが、これは長期的に服用を続ける必要のある薬がほとんどです。)
これを踏まえて、さきほど処方された薬の成分の数を数えると、飲み薬ABCDEの5種類で、5つの薬の成分と、うがい薬Fに含まれる1〜2種類の薬の成分を合わせて、6〜7種類の薬を1日に使用する計算です。
ドラッグストアで購入するルルアタックEXの場合は、この製品メーカー第一三共ヘルスケアの製品ページによると、1つの製品に8つの薬の成分が含まれていることが書かれています。
つまり、8種類の薬を1日に使用する計算です。
おそらく、病院で処方される薬がたくさんに見えるのは、錠剤やカプセル剤など、製品の種類が複数あるからであって、市販される薬のように1種類の錠剤やカプセル剤だけの製品とは異なるから、見かけ上の比較対象による感覚なのだと思います。
同じ風邪に使う薬でこのような違いがあるのは、お医者さんが処方する薬は、その成分ごとに1日に服用する回数や用量を患者さん1人1人に応じてオーダーメイドするためです。
成分ごとにオーダーするためには、1成分だけの製品で組み合わせることができる方が都合が良いのです。
これは、風邪の薬だけではなく、他の病気に処方される薬についても同じことが言えます。
いろんな目的で薬を使う場合には、それぞれの成分の1日服用回数が異なったり、1つの成分の用量を細かく調節したりする場合があるので、1製品1成分を組み合わせることで処方が組み立てられるのです。
製品ごとに飲み方が違ったり、飲む薬の種類が多くなるのにはこのような理由があるのです。
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ソラトモでした。